はじめに|「うちの子も変われる?」に、私はYESと答えます
こんにちは。認定NPO法人高卒支援会 会長の杉浦孝宣です。
私は40年以上、不登校・高校中退・引きこもりの子どもたちと向き合ってきました。
これまで1万人以上の若者と関わってきた中で、
はっきりと言えることがあります。
子どもは、必ず変わる力を持っています。
ただ、そのきっかけを「家庭だけで作る」のは、とても難しいのです。
本記事では、2025年7〜9月の3か月間で私たちが実際に受けた支援相談の件数と、
その中から社会復帰に成功した16人のリアルな事例をご紹介します。
あわせて、今年度中に新たに予定している「四国お遍路同行支援」についても触れます。
ぜひ最後までお読みください。
第1章|相談が急増した7〜9月の現場から
まずは、この3か月の支援実績データをご覧ください。
月 | 相談件数 | 面談件数 | 入会件数 |
---|---|---|---|
7月 | 60件 | 60件 | 7件 |
8月 | 16件 | 29件 | 4件 |
9月 | 24件 | 18件 | 4件 |
7月は夏休みに入った直後、保護者が子どもの様子に違和感を覚え、
「このままではマズい」と動き出すきっかけになった月でした。
一方、8月〜9月にかけても「学校に戻れない」「高校を辞めたまま引きこもっている」など、
深刻な相談が寄せられ続けました。
第2章|支援成功率84%!変われた子どもたちの実例
2025年9月末時点で、当会が対応した子どもたちの人数は106名。
そのうち…
- ✅ 90名が進学・就職・社会復帰に成功
- ✅ 継続支援中:4名
- ❌ 支援中断(音信不通・ご家族が断念):16名
▶ 支援成功率:84%
この数字は、単なるカウンセリングではなく、家庭訪問・合宿・寮生活・ピアサポートなど、
“動かす支援”を継続してきた結果です。
第3章|成功事例16選|一人ひとりが「再出発」できた記録
✅ Y子さん|10年の引きこもりから保育士→市役所職員へ
中学2年から10年間、ほぼ外に出られない生活。家庭訪問と合宿で少しずつ自信を回復し、通信制高校→短大→保育士→公務員に。
✅ カズキ君|中高一貫校で不登校→家庭内暴力→通信制→公務員
成績不振から暴言・暴力へ発展。ピアサポートと生活改善合宿で「社会に出たい」と本人の意思が芽生える。
✅ カイト君|中1不登校→7ヶ月支援→自衛隊入隊
完全引きこもり状態から、eスポーツ支援と訪問支援を重ね、体力と人間関係の自信を取り戻して入隊。
✅ シュン君|高校中退後引きこもり→生活改善合宿→看護大学
「人生終わった」と言っていた少年が、生活改善合宿で朝起きる力を取り戻し、住み込み労働を経て大学進学。
(他にも、タツマ君・G君・ヨッシー君・W君・サコウ君・ヒカルさんなど、詳細16例は記事内にて紹介)
第4章|子どもが変わる家庭に共通する3つの行動
1.「待つ」姿勢を手放した
見守るだけでは引きこもりは深刻化します。親御さんが一歩踏み出した家庭が変化しています。
2. 支援者を受け入れた
「家庭に他人を入れるのはちょっと…」という抵抗感を乗り越えた家庭ほど、突破口が早く見つかりました。
3. タイミングを逃さなかった
7月〜9月は大きな分岐点。ここで動けた家庭が、結果につながっています。
第5章|他機関と当会の支援の違いとは?
項目 | 一般的な不登校支援機関 | 当会(高卒支援会) |
---|---|---|
対象 | 保護者が中心 | 子ども本人と家庭全体 |
方法 | 話を聞くのみ | 訪問・合宿で“行動を変える” |
外出支援 | 気持ちに寄り添い待つ | ステージ別に同行し外出を実現 |
支援体制 | 遠隔(Zoom・電話)中心 | 訪問・寮・合宿など現場主義 |
プラン | 一律のアドバイス型 | 個別に7つの支援ステップを設計 |
結果 | 効果が見えにくいケースも | 支援後の進学・就職成功率84% |
生活支援 | 家庭に任せきり | 合宿・寮で生活習慣を立て直し |
第6章|歩いて、自分を取り戻す──四国お遍路同行支援、始まります
これまで数えきれないほど多くのご家庭から、こんな相談を受けてきました。
「どうすればうちの子が外に出てくれるのか…」
「カウンセリングも学校の先生の声がけも、届かないんです…」
「家にこもりっぱなしで、将来が見えません…」
私たちがたどり着いた一つの答えが、「歩く支援」=四国お遍路同行支援です。
✍️ 著者自身の原点にある「歩くことで得た直観」
実は私自身、42歳のときに、四国八十八ヶ所のお遍路道1,200キロを歩いた経験があります。
当時、学習塾を運営しながら高校中退・不登校の子どもたちに向き合い続けていた私は、ある悩みに直面していました。

「子どもの前で“最高の自分”でいたい」
でも、心がすり減って、押しつぶされそうになる——。
そのときに出会ったのが、空海(弘法大師)の教えでした。
彼が日本で初めて民間人のための塾「綜芸種智院」を開いたことに共感し、
「歩いて、自分を見つめ直してみよう」と思い立ったのです。
🧭 お遍路は“修行”ではなく“再スタートの旅”
歩いていると、苦しい瞬間があります。
けれども、地元のおじいちゃん・おばあちゃんに「頑張れよ」と声をかけられるだけで、不思議と力が湧いてくる。
「人に励まされるって、こういうことだったのか」
「知らない人のひと言が、こんなに沁みるんだ…」
それは、現代の子どもたちにとっても同じことではないかと、強く感じたのです。
🌱 四国お遍路同行支援の概要
この想いをカタチにしたのが、
「四国お遍路同行支援」という新たな試みです。
✅ 特徴
- 学生インターンや支援スタッフが同行
- 1日数時間、複数日程に分けて歩く形式
- 自然とふれあいながら、“心の中を整える”支援
- 会話を強要せず、“ただ一緒に歩く”ことから始める関わり
✅ 目的
- スマホやゲームからの“切り離し”
- 対人関係に疲れた子が「無言で歩くこと」を通じて自分を回復させる
- 成功体験としての“完歩”が、自己肯定感の第一歩になる
✅ 実施について
- 実施予定:2025年度中(10名以上の希望者が集まり次第)
- 対象:中学生・高校生の引きこもり・不登校経験者とその保護者
- 参加形態:親子での参加、または本人のみも可
- 支援スタッフ・学生インターンが同行サポート
詳細は当会公式HPまたは無料相談時にご案内しています。
💬 “今からでも遅くない”という信念を伝えたい
私はアメリカ留学時代、年齢に関係なく学び直しを始める大人たちを多く見てきました。
会計士や不動産鑑定士などの資格を取得するために大学に戻る人も珍しくありませんでした。
「いつからでもやり直せる」
その感覚は、今の私の支援活動の根っこにあります。
だからこそ、引きこもっている子どもたちにも、こう伝えたいのです。
「外に出るのが怖いなら、まず一緒に歩こう」
それが、四国お遍路同行支援に込めた、私たちの想いです。
📢 ご希望の方へ
👟「子どもに外の世界を少しでも感じさせたい」
🙋♀️「親子で“変化のきっかけ”を持ちたい」
🌤「スマホやゲームから離れた生活を経験させたい」
そんな思いがある方は、ぜひ無料相談でご相談ください。
📩 ご希望者が10名以上集まり次第、2025年度中の実施を予定しています。
▶ ご相談・お申し込みはこちらから
👉 https://yoboukyoukai.com/soudan/
📩 ご相談・お申し込みはこちらから
- ✅ 初回30分 無料個別相談
- ✅ Zoomまたは訪問(全国対応)
- ✅ 入力時間は約5分、日程調整のご案内を差し上げます
- ✅ お遍路参加希望も受付中です
▶ ご相談・お申し込みはこちらから
👉 https://yoboukyoukai.com/soudan/
おわりに|「変わる力」はすべての子にある
私は小学校3年で不登校を経験し、寮生活を経て自立できた経験があります。
あのとき、「誰かが本気で向き合ってくれた」ことが、人生を変えるきっかけでした。
今、引きこもりの状態にあるお子さんも、きっかけと関わり次第で必ず変わります。
それを、今回ご紹介した16人が証明してくれています。
どうか、ひとりで抱えず、ご相談ください。
——子どもは、必ず変われます。その答えはYESです。
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