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入学早々、高校に行きたくない

杉浦孝宣は一般社団法人 不登校引きこもり予防協会としても活動しております。
杉浦への講演依頼・不登校相談も承っております。


昨年度も多くの受験希望者や進学で悩んでいる方からNPOの窓口に相談が寄せられました。
東京都の学校教育事情は、ほんの数年前とは明らかに変わってきています。チャレンジスクールや単位制・通信制高校が一般に浸透し、より身近なものになりました。
それにより高校を卒業する手段も増え、進学の道も様々です。また、社会が多様化し、このところの不況もあり、高校卒業の重要性が増してきていることも事実です。
多くの相談を受けて切に感じることは、高校生活を断念してしまうきっかけは、ほんの些細なことだということです。どうすればよいのか対処法がわからずに時間だけがどんどん流れてしまい、小さなきっかけがとても大きな理由になってしまう。そうすると、選択肢は限られたものになってしまいます。
以前述べたように、「高校転校」は実際かなり難しく、リスクが高いです。
放っておくと、退学して高校卒業をあきらめてしまうことになりかねません。
そうならないためには、きちんと自分に合った高校を選ばないといけないということ。そして、しっかりとした高校生活を送るということ。これが大切になってきます。
当たり前ですが、高校生としての自覚と心構えを持たなければいけません。受験が終わって気が抜けてしまうのもわかりますが、ここからが本当の勝負です。高校とは通過点、次のステップへの準備期間だということを忘れてはいけません。
また、明確に進学を希望している場合は、学校の成績が重要になってきます。
「一般試験でいけるところにいこう」
ということでしたら成績はさほど問題ではありませんが、大学の推薦入試などを考えているのであれば学校の成績こそが大事です。
評定はもちろん、遅刻・欠席にも気を配らなければなりません。しかも、評定は3年間の平均で求められるので、1年生の時期からの努力が必要です。これには強い意志がないと臨めません。新生活に浮き足立たずに、自分を管理し計画的に毎日を過ごさなければならないでしょう。

しっかりとした心構えで

生徒の側の心構えもそうですが、学校側としても弱冠15歳の生徒たちにしっかり指導することが大切です。
高校生活が始まって最初の波は5月のゴールデンウイークを過ぎたあたりにやってきます。遅刻・欠席が目立つ生徒や、服装・頭髪が奇抜になる者には早めの声かけが必要です。不登校や授業をサボったりするといったNPOへの相談も、この頃に増え始めます。
何らかの事情でどうしても高校生活を継続出来ない、などという場合は、早々と私立通信制(サポート校)などに転入するのも一つの手段です。都立の夏期転入は募集が少ないので、一学期間に十分な対策をしなければなりません。ここ1~2カ月は特に、高校転校を希望する方からの相談が多いです。これは、何らかの理由で「今の学校には通えない」と思っている生徒さんが多い、ということです。
出来れば、1度選んだ高校で卒業まで学校生活を送りたいものです。新学期からの心構えをしっかりすれば、充実した有意義な高校生活が送れるはずです。

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