みなさんこんにちは!認定NPO法人高卒支援会スタッフの根本です。
全国の不登校・引き込こもりのご相談承っております。
現在、神奈川県の中学生の不登校で高校受験にお悩みの保護者様からのご相談を多くいただいております。
やはり、皆さんお悩みになるのは、『神奈川県の高校受験の制度だと、中学2年生からの学習状況が受験の際に大きく反映されるので、不登校になってしまうと県立高校の受験がはじかれてしまい、高校受験の選択肢がない。』というものです。
実は、神奈川県の中学校に在籍していて不登校になっている子でも県立高校に進学することが出来る受験制度があります。
その制度が「特別な事情のある人の学力検査等での配慮について」にある、「長期欠席した人の申請」です。
今回はこの「長期欠席した人の申請」について詳しくご説明します。
神奈川県の高校受験 選考割合について
全ての受験者が1回の学力テストを行い、 学力テストの結果と内申点を基に、 2回の選考を経て判定されます。 |
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<第1次選考> | |
選考割合 | 選考材料 |
募集人員の90% | 内申点+学力テスト |
<第2次選考> | |
選考割合 | 選考材料 |
募集人員の10% | 3年生の内申点のうち「主体的に学習に取り組む態度」の評価+学力テスト |
フラットな状態で神奈川県の県立高校を受験する場合9割が内申点先行材料の1つになるため、内申点は大きな評価基準になります。
そのため、不登校により内申がついていない場合、第1次選考で試験を合格させるには合格基準となる当日の学力テスト以上の点数を取らなければなりません。この時点でハッキリ言って県立高校の受験はかなり狭き門になります。
内申の反映割合は学校によって違いますが、30%~50%がオーソドックスとなっております。
長期欠席した人の申請の対象と条件
それでは本題の長期欠席した人の申請の対象と条件についてご説明します。
神奈川県の教育局 指導部高校教育課によれば『病気など特別な理由で中学校を長期間欠席した人は、選抜方法の取扱について申請することができます。』
と記載されており、理由次第では長期欠席した人の選抜方法の取り扱いについて申請することができます。
長期欠席者の申請については以下のようになっております。
①申請対象
中学校の2年または3年(12月まで)で、出席すべき日数の1/3以上の欠席をした人
②選考方法
申請した学年の、調査書における学習の記録は、資料とせずに選考します。
③申請書
調査書とともに、中学校から志願先の高等学校に提出します。
注意点
①選考の際の加点資料ではありません。
②選抜の特別枠を設けるものではありません。
受験者が陥る大きな勘違い
先ほどご説明した長期欠席者の申請を見ると『調査書を使わずに他の子たちと同じ土俵で受験を受けられる!』と思いますよね。
長期欠席者、この場合は『資料の整わない者』の選考については調査書における学習の記録は、資料とせずとなっておりますが、
実はこちら、参考にできる資料を活用して、第1次選考合格者に相当する者であるか判断し、適正に選考します。
つまり、『長期欠席の場合、調査書の学習記録は選考の資料にしないけど、参考にできる資料は必要だよ』ということなんです。
長期欠席中の過ごし方は大切
病欠を除く理由で長期欠席になった場合、長期欠席の期間中をどのように過ごすかが大切になります。
不登校になって家にただいる。これでは参考にできる資料が作れません。中学3年生の受験のタイミングで『よし!頑張って高校受験をしよう』と生まれ変わったかのように頑張っても残念ながら受験で参考にできる資料がないため手遅れになってしまうのです。
そのため、長期欠席になってしまった場合、学校に行けなくても代わりになるフリースクールや適応指導教室に通いましょう。
在籍校としっかり話し合いを
長期欠席した人の申請をするのは在籍校です。
そのため、欠席日数等の条件など在籍校にしっかりと確認をしましょう。
学校側の原因で不登校になってしまったからといって、「在籍校が原因で学校に登校出来なくなってしまった!責任持って長期欠席の申請をしてください!」なんて言うのはやめましょうね。
在籍校側も申請書の中身をどう書くか困ってしまいますし、そもそも申請を断れる可能性もあります。
学校側とはより良い関係を持つことをオススメします。
まとめ
今回は神奈川県の中学校に在籍していて不登校になっている子でも県立高校に進学することが出来る受験制度についてご説明しました。
不登校になってもやり直せる可能性はあります。
長期不登校になって高校の進学に悩んでいる方は是非今回ご説明した制度を活用して高校合格を掴み取ってください。
不登校の進学についてのご相談は無料面談にて受付中です。是非ご相談おまちしております。