世田谷区要保護児童支援協議会 構成員 渋谷区フォロースタッフ(訪問員) 根本です。
世田谷区・千代田区・新宿区など不登校 引きこもり 中学生 高校生の相談を承っております。
今回は、「ゲーム依存と不登校」というテーマでお話したいと思います! 本題に入る前にお知らせをさせてください。
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不登校は放置してもいいのか【不登校相談SOS#18】
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ゲーム依存と不登校
子どもがゲーム依存で困っている保護者の方非常に多いです。
様々な記事や書籍など読み相談したり、時には相談機関・カウセンラーなどに子どものゲーム依存について相談したり、なんとかゲーム依存から抜け出すための策を探している保護者の方いらっしゃいます。
今回は、そんなゲーム依存に悩む保護者向けに記事を書きます。
まずは、2021年度に文科省が行った「不登校児童生徒の実態調査結果」をみてみます。
保護者から見た欠席時の中学生の様子について「インターネットやゲームを一日中していた」とする割合は、「よくあった」、「ときどきあった」を併せて68.2%と高い割合を示しています。
保護者から見た欠席時の子どもの状況<中学生>(出典:令和2年度不登校児童生徒の実態調査 結果の概要ー-文部科学省 https://www.mext.go.jp/content/20211006-mxt_jidou02-000018318-2.pdf)
ゲームにハマる背景
ゲームにハマる背景として、最も多いのが『現実逃避』です。
辛い現実を見ないようにするためにゲームをします。
ゲームにハマった延長線上で不登校になる子もいますが、現実逃避のためのツールとしてゲームをする子の方が多いです。
ゲームに没頭している時間は現実を忘れることができるため、現実逃避の手段として都合がいいです。
人との繋がりを持てる
ゲームに没頭することで、不登校でも人との繋がりを持つことができる場合もあります。
最近のゲームはオンラインでやるゲームが多いので、人とネットで繋がっていられることで安心ができるという子もいます。
実際に訪問をした子の中に、1日10数時間ゲームをしているという子も沢山いましたが、『ネットで知り合った不登校の子と一緒にゲームをしている』『大人・大学生の人と一緒にゲームをしている』ということを言っていました。
なので不登校中に満たされないはずの外の人間との繋がりも、ゲームに没頭することで満たされてしまうのです。
学校へ行かなくてもインターネットの中には友達がいる。いつでも話せてゲームができる友達がいるという環境は、学校へ行き社会生活を送る理由をなくしてしまいますし、ゲーム内で作ったコミュニティが自分自身の生活におけるすべてだと思ってしまうと、ますますゲームへの依存が強くなってしまいます。
ゲームを禁止した方がいい?満足いくまでやらせた方がいい?
全ての保護者が悩む「ゲームを禁止した方がいいのか?満足いくまでやらせた方がいいのか?」について、保護者は試行錯誤していると思いますし、
当会も禁止するパターン、満足いくまでやらせているパターンそれぞれありますが、100%の正解はありません。
私自身も15年前の中学生時代、パソコンでオンラインゲームにハマり、朝の5時までぶっ通しでやっていたこともありましたし、土日は1日20時間やっていたことも当たり前でした。
今でこそスマホやパソコンを持つのが当たり前になった時代ですので、今の子ども達にとっては当たり前かもしれません。
当時を振り返ってみると、ここまでやってもゲーム自体は禁止されていませんでした。隠れてやっていたのもあったかもしれませんが、恐らく保護者も気づいていたと思います。
ゲーム自体を禁止しても意味がない、一方で約束を守ることは徹底されていたことで当時の自分をコントロールできたと思います。
当時の約束はシンプルで『学校に朝行くこと』でした。相当に厳しい父親でしたので、約束を破った場合のことを考えると恐ろしくて寝不足の状態で学校には登校していました。
勿論、当時の私と同じように、恐い存在がいることで制御できている子どもは一定数います。しかし、叱るというやり方は今の時代では通用しないと思いますし問題の解決にはならないので、全家庭にはオススメはしません。
しかし一つ言えることは約束を子どもに考えさせる・決めさせることが大切だということです。併せて約束を破った時のことも考えておきましょう。ちゃんと時間を取って子どもと話し合いをしてください。
一方でゲーム自体を一方的に禁止するのは止めたほうがいいと思います。ゲームを一方的に禁止するとかえってやりたくなるなってしまう「カリギュラ効果」に陥ってしまう子が多いからです。
なのでしっかりと話し合いをしたうえでゲームの扱い方を決めましょう。
意識を逸らすことをしてみる
ゲームに依存している状態を改善するためにはゲームから意識を逸らす努力をしてみましょう。他にハマれるものを作る努力をするということです。
ゲーム以外の楽しみを見つけて少しずつ意識を分散させることで、ひとつのことに依存する状態を抜け出させます。
子どもにとってなにが正解になるかは色々やらせてみたり考えさせてみないとわかりません。
環境を一気に変えてみるという新しい世界が広がるということもありますので、様々なことに挑戦させてみましょう。
勿論本人は乗り気じゃないと思いますので、保護者の根気強い説得も必要になります。
100%成功するという方法はない
冒頭にもお伝えしましたが、ゲーム依存の状況から100%抜け出す方法というのはありません。
もしそのような魔法の方法があれば不登校の子の中にいるゲームに熱中している68%という数字は0%になるはずですし、一向に数字が上がり続けるということはありません。
子ども一人ひとり性格も環境も違うので、子ども一人ひとりに合わせて方法を変えるしかありません。
当会にも数多くのゲーム依存に苦しんでいる子がいますが、全員が同じ方法で解決させているわけではありませんし、すぐに解決する子もいれば、長期間の間苦戦する子もいます。
しかし、最後まで諦めずに子どもと向き合うことは出来ますし、子どものゲーム依存を改善するための方法を変えてトライすることは出来ます。
当会では年間400件の相談を承っていますので、様々な実例に合わせてサポート方法も変えていますので、お気軽にご相談頂ければと思います。
保護者会でお待ちしております
保護者会では成功している方が多いので参加しずらいという声も頂いております。
しかし、実際に不登校・引きこもりの子どもと向き合った保護者にしか分からない経験や気持ちがあります。
保護者同士にしか分からないこともあります。
元々は皆さん不登校・引きこもりで悩んでいた保護者の方々ですので、意見交換するだけでも大変貴重な機会になりますので、是非皆様ご参加おましております。