世田谷区要保護児童支援協議会構成員、渋谷区フォロースタッフ(訪問員)、千代田区フリースクール協議会、練馬区フリースクール連携会議を務めております、LEC東京リーガルマインド、NTTe-Sportsと連携し、不登校・ひきこもり支援に取り組む「認定NPO法人高卒支援会」です。フリースクールと通信制高校を運営しています。
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不登校の子どもたちを取り巻く現状
こんにちは、理事長の竹村です!
令和6年度の文部科学省の調査では、小・中学校における不登校の子どもは353,970人と、12年連続で過去最多を更新しました。
では、その子どもたちのうち、フリースクールを利用しているのは何人でしょうか。
フリースクールを利用している不登校の子どもは、全体のわずか数%にとどまると言われています。35万人以上が不登校であるにもかかわらず、フリースクールに通えている子はほんの一部です。
なぜ、これほどまでに利用率が低いのでしょうか。今日は、その背景と、少しずつ変わり始めている現状をお伝えします。
現状のデータ:不登校35万人に対してフリースクール利用者は数%
過去のデータを見ると、2015年時点で不登校児童生徒数が約126,000人いた中で、フリースクールに在籍していたのは約4,196人——約3%でした(北海道大学研究より)。
その後、不登校の子どもは急増し続けましたが、フリースクールの数・利用者数の増加はそれに追いついていません。
文部科学省が調べたフリースクールの平均利用料は月約33,000円。東京都の補助金(月最大2万円)が整備されつつありますが、全国的にはまだ利用できる制度が整っていない自治体も多いのが現実です。
▶ フリースクールの費用と補助金制度について詳しくはこちら:
フリースクールにかかる費用はどのくらい?月謝の相場と費用の内訳を徹底解説
利用率が低い4つの理由
理由① 「フリースクール=特別なところ・お金がかかる」というイメージ
「フリースクールって、よほど困っている家庭が行くところでしょ?」「高そうで、うちには無理かな」——相談に来られる保護者様から、今もこういった言葉を聞きます。
実際には、フリースクールは特別な場所ではなく、学校に行きづらくなった子どもが安心して過ごせる「もう一つの居場所」です。費用についても、東京都の補助金(月最大2万円)を活用すれば大幅に負担を減らせます。しかしその情報が、必要な家庭に届いていないことが多いのです。
理由② 「学校に戻らなければならない」という根強いプレッシャー
学校側から「学校復帰を目指しましょう」と言われ続け、フリースクールへの通学を「諦め」や「敗北」のように感じてしまう保護者様がいます。
しかし、2017年に施行された「義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律(教育機会確保法)」では、「学校以外の場における学習活動の重要性」が明記されています。つまり、国としても「学校だけが学びの場ではない」と認めているのです。
フリースクールへの通学は、逃げではありません。子どもが自分のペースで回復し、社会に向かって自律していくための、正当な選択肢のひとつです。
理由③ 「どこに相談すればいいかわからない」情報へのアクセスの難しさ
不登校になったとき、多くのご家庭がまず学校の担任・スクールカウンセラー・教育委員会に相談します。しかし、そこからフリースクールへの情報が十分に案内されないケースがまだ多いのが現実です。
2022年のデータでは、不登校の子どもが相談した先として「養護教諭やスクールカウンセラー」が50.6%、「教育支援センター等」が一定数いる一方で、どこにも相談できていない子も少なくありませんでした。
「困っているのに、どこに行けばいいかわからない」——この状況が、フリースクールへのアクセスを妨げています。
理由④ フリースクールの数・地域格差
フリースクールは都市部に集中しており、地方では通える施設が近くにない家庭も多くあります。また、施設によってサポートの質・費用・雰囲気が大きく異なるため、「どこを選べばいいかわからない」という問題もあります。
経済的負担だけでなく、通学にかかる時間・体力・心理的なハードルも、利用を妨げる要因になっています。
少しずつ変わり始めている——法整備と自治体の動き
一方で、ここ数年で状況は確実に変わり始めています。
教育機会確保法(2017年)
学校以外の場での多様な学びを国が認め、不登校の子どもへの支援を国・自治体の責務として位置づけました。フリースクールへの通学が在籍校の「出席扱い」になる仕組みも広がっています。
COCOLOプラン(2023年)
文部科学省が策定した不登校対策。「誰一人取り残されない学びの保障」を目指し、校内の居場所整備・教育支援センターの充実・フリースクール等との連携強化が盛り込まれました。
自治体による補助金の拡充
東京都(月最大2万円)をはじめ、港区・板橋区・品川区など独自の追加補助を設ける自治体が増えています。全国的にも補助金制度を設ける自治体が年々増加しています。
フリースクールへの認知の広がり
通信制高校の生徒数が高校生11人に1人に達したように、「学校以外の場で学ぶ」ことへの抵抗感は、特に若い世代を中心に確実に薄れてきています。フリースクールも、「特別な場所」から「もう一つの選択肢」へと、少しずつ認識が変わっています。
高卒支援会が考えること
私たちが支援してきた1万人以上の子どもたちを見てきて、ひとつはっきり言えることがあります。
「学校に行く・行かない」ではなく、「子どもが元気に育てる場所があるかどうか」が、一番大切なことです。
学校が合う子どもは学校へ。学校が合わない子どもには、フリースクールや通信制高校、在宅学習など、その子に合った場所がある。そういう社会にしていくことが、私たちの目標です。
フリースクールの利用率が低いのは、子どもたちの問題ではありません。情報が届いていない、費用の壁がある、相談する場所がわからない——これらの壁を、一つひとつ取り除いていくことが大切です。
高卒支援会は、各区の協議会・行政との連携を通じて、その壁を少しでも低くする活動を続けています。
理事長・竹村からのメッセージ
「フリースクールという選択肢があることを、もっと早く知りたかった」——そう言う保護者様に、何度も会ってきました。
知らなかったことは、誰のせいでもありません。でも、今日この記事を読んでくださったあなたには、知っていただけたと思います。
「うちの子に合う場所があるか、一度話を聞いてみたい」——それだけで十分です。高卒支援会は、どんな状況のご家庭からのご相談も、無料でお受けしています。
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