子どもがリビングから出てこない。「様子を見る」を続けた結果、どうなるのか?

ひきこもり

世田谷区要保護児童支援協議会構成員、 渋谷区フォロースタッフ(訪問員)
千代田区フリースクール協議会練馬区フリースクール連携会議を務めております、
LEC東京リーガルマインドNTTesportsと連携し、不登校・ひきこもり支援に取り組む
認定NPO法人高卒支援会」です。フリースクール通信制高校を運営しています。

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本日は、

子どもがリビングから出てこない。『様子を見る』を続けた結果、どうなるのか?
というテーマでお話ししたいと思います。
その前に、いくつかのお知らせをさせてください。

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Mail:info@kousotsu.jp
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子どもがリビングから出てこない。「様子を見る」を続けた結果、どうなるのか?

みなさんこんにちは!高卒支援会の竹村です!

「とりあえず、もう少し様子を見てみようと思って」

「無理に学校に行かせるのも可哀想で…ひとまず休ませています」

このようなご相談を、私たちは毎月何十件と受けます。

お気持ちは、痛いほどよくわかります。子どもが苦しんでいるのに、無理やり行かせることへの罪悪感。学校への不信感。どうすれば正解なのかわからない日々。

ただ、今日はあえてはっきりとお伝えしなければなりません。

「様子を見る」に、明確な期限と目標がなければ、子どもは止まったままになりやすいのです。

「様子を見る」が長期化するとき、何が起きているのか

不登校になった直後、多くのご家庭では「まず休ませよう」という選択をされます。これ自体は間違いではありません。心身が疲弊しているときは、一定の回復期間が必要です。

問題が生じるのは、その「休む期間」が明確なゴールのないまま続いてしまうときです。

私たちがこれまで5000人以上の子どもたちと向き合ってきた中で、見えてきたパターンがあります。

  • 最初の1ヶ月:「休めばよくなる」と親も子も信じている
  • 2〜3ヶ月目:生活リズムが崩れ始め、昼夜逆転が定着してくる
  • 半年後:学校に戻るという選択肢が、子どもの頭の中から消えていく
  • 1年後:部屋から出てこない、会話が成り立たないという状態になるケースが増える

恐ろしいのは、この変化がとてもゆっくり進むことです。「気がついたら1年が経っていた」という保護者様の声を、私たちは何度も聞いてきました。

「見守り」と「放置」は、どこが違うのか

「様子を見る」「見守る」という言葉は、正しく使われればとても大切なアプローチです。
しかし、私がご相談を受けていて気になるのは、「見守り」が「放置」と同じ状態になってしまっているご家庭の多さです。

本来の「見守り」とは、こういうことです。

子どもが安心して回復できる環境を整えながら、外の世界との接点を少しずつ維持し続けること。

一方、「放置」になってしまっている状態はこうです。

子どもが何をしているか把握できておらず、外との接点もなく、家の中に完全に閉じている状態が続いている。

どちらかといえば、後者に近い状態でご相談にいらっしゃる保護者様が少なくありません。「怒るのも可哀想だし、声をかけると機嫌が悪くなるから、最近はほとんど話せていない」という方も多いです。
つまり不登校からひきこもり状態へと変化しているケースがほとんどです。

「見守り期間」の目安と、次のステップを考えるサイン

では、いつまで待てばよいのでしょうか。私たちの現場経験から、ひとつの目安をお伝えします。

▼ 様子を見てよい期間の目安

期間状況と推奨アクション
1〜2週間心身の急性的な疲労が原因のケースが多い。まず休養を優先。
1ヶ月生活リズムの維持を意識しながら、医療機関や相談窓口への相談を検討。
3ヶ月専門機関・支援団体への相談を強くおすすめ。このままでの自然回復は難しい段階に入ることが多い。
半年以上早急な介入が必要。長期化するほど、回復への道のりが長くなる傾向がある。

もちろん、これはあくまで目安です。お子様の状態によって、適切なアプローチは変わります。ただ、「まだ様子を見よう」という判断を繰り返すうちに、大切な時間が失われていくことは確かです。

「次のステップ」を考えるべきサインとは

特に、次のようなサインが見られる場合は、専門的なサポートを検討する時期に来ています。

  • 昼夜逆転が定着し、起きる時間が毎日不規則になっている
  • 食事を一人で部屋に持ち込み、家族と顔を合わせる機会がほとんどない
  • 「学校に戻りたい」「将来どうしよう」という言葉が出なくなった
  • スマホ・ゲームの時間が大幅に増え、睡眠も取れていない
  • 親が話しかけると怒る、または無反応になっている

これらは「引きこもりの慢性化」に向かうサインです。子どもを責めているのではありません。ただ、このまま時間だけが過ぎていくことは、お子様にとっても辛い状況であることが多いのです。

「もう1年待てばよくなると思っていた」〜あるご家庭のケース〜

ある保護者様(以下、Aさんのお母様)が初めてご相談にいらっしゃったとき、息子さんが不登校になってすでに2年が経っていました。

「最初は、もう少し待てば自分から動き出すと思っていました。怒って余計ひどくなったら怖くて、何も言えなくなってしまって。気がついたら2年、息子がリビングに来ることもほとんどなくなっていました。」

高卒支援会にご相談いただいた後、訪問支援のスタッフが息子さんのもとを定期的に訪ね、少しずつ関係を築いていきました。最初は扉越しの会話だったものが、3ヶ月後にはリビングに出てくるようになり、半年後には通信制高校への入学を自分から希望するようになりました。

「あのとき相談してよかった。もっと早く動けばよかったと思う反面、今から変われたことに、ただ感謝しています」とお母様はおっしゃっていました。

理事長・竹村からのメッセージ

「様子を見ている間に、子どもがどんどん殻に閉じこもってしまった」というご相談を受けるたびに、私は同じことを思います。もっと早く、一緒に考える機会があれば、と。

動けない、動き方がわからない。その状態が続く中で、お父様・お母様も疲弊していらっしゃることは、私たちにはよく見えています。

「まず話を聞いてほしい」それだけで構いません。解決策は、その後に一緒に考えればいい。私たちはその伴走者でありたいと思っています。

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