子供の引きこもりガイド|訪問看護とアウトリーチ支援、それぞれのメリット

引きこもり

1. はじめに:家から出られない子供に、親ができる「最高の選択」とは

「朝、子供が起きてこない」「扉の向こうで何を考えているのかわからない」

不登校や引きこもりが長期化し、さらにお子さんに発達障害の特性がある場合、ご家族の不安は計り知れないものがあります。

「このままではいけない」と焦る一方で、無理に外へ連れ出そうとして激しいパニックや家庭内暴力に繋がってしまった……そんな経験をされた親御さんも少なくありません。今、家から一歩も出られない子供にとって必要なのは、外の世界へ無理に引きずり出すことではなく、「外の世界の方から、優しくノックしてもらうこと」です。

その手段として検討されるのが「訪問看護」「アウトリーチ(訪問支援)」。

一見似ているこの2つですが、実は役割やメリットが大きく異なります。本記事では、高卒支援会の現場視点から、お子さんの状態に合わせた「最適な支援の選び方」を徹底解説します。


2. 訪問看護のメリット:医療の力で「心の土台」を整える

訪問看護は、看護師や作業療法士などの医療従事者が自宅を訪問するサービスです。主に「精神科訪問看護」として利用されることが多く、以下のようなメリットがあります。

厚生労働省
参照:https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/000661085.pdf

① 専門的なバイタルチェックと服薬管理

不登校や引きこもりの子供は、昼夜逆転や食生活の乱れから自律神経を崩しがちです。医療従事者が体調を客観的にチェックし、必要に応じて服薬のアドバイスを行うことで、情緒の安定を図ります。

② 発達障害の二次障害へのアプローチ

発達障害を持つ子供が不登校になった際、うつ状態や対人恐怖などの「二次障害」を併発しているケースが多くあります。訪問看護では、医療的知見に基づき、パニックや不安を和らげるための関わりを行います。

③ 主治医との強力な連携

「病院には行きたくない」という子供でも、家での様子を看護師が主治医に共有することで、診察室だけでは見えない課題に基づいた適切な治療方針を立てることが可能になります。

実際にあった例としては、統合失調症の傾向、神経症の傾向がある場合は訪問看護からという事例も多くあります。

幻聴や、独り言の多さなどが気になった場合は医療の検討から入る方が上手くいくケースも多いです。
ただし、部屋が汚い、お風呂に入らないなどはうつ病傾向の項目にはありますが病気と断定するのは早計になるので、注意が必要です。


3. アウトリーチ(訪問支援)のメリット:社会への「橋渡し」を担う

一方、私たち高卒支援会も行っている「アウトリーチ」は、生活支援員やカウンセラー、時には少し年上の大学生スタッフなどが訪問する支援です。

① 「ナナメの関係」による信頼構築

親でも先生でも医者でもない、第三者の「お兄さん・お姉さん」的な存在が訪問します。共通の趣味(ゲームやアニメなど)を通じて心の距離を縮め、「この人なら話しても大丈夫だ」という安心感を子供に与えます。

② スモールステップでの社会復帰

アウトリーチの最大のメリットは、家の中から「一歩外」へ連れ出す伴走支援です。「コンビニまで一緒に歩く」「公園で少し体を動かす」といった小さな成功体験を積み重ね、最終的にはフリースクールや学校への復帰を目指します。

③ 学習支援と進路相談 前に進める支援

不登校の子供が最も不安に感じているのは「勉強の遅れ」です。アウトリーチでは、自宅にいながら学習のサポートを受けたり、通信制高校や将来の選択肢について具体的な情報を得たりすることができます。

また、近い未来、将来と自分の「先」に関して真剣に問いかける経験豊かな相談員の存在が不可欠な場合もあります。

具体例をここで出させていただくと、高校を中退、そのまま2年近くほぼ自室でカップラーメンのみで過ごした、A君。お風呂もはいらず、携帯に依存。元々は有名中高私立一貫校所属。

伝えた具体的な復帰プラン
居場所:通信制高校への所属 サポート校の併設
家族との確執:「寮」の提案 希望を聞きながら進めることの約束
進路:就職の場合のサポート公務員支援 大学進学のサポート実績

これを親ではない第三者からの提案ということに意味があります。

結果
訪問開始後2か月で家を出ることに決め1人暮らし、そこから高校を卒業し、高卒で国家公務員試験に合格し現在自律しています。


4. 【比較表】子供の状態に合わせた支援の使い分け

どちらの支援を優先すべきか、以下の表を参考に判断してみてください。

状態・悩み訪問看護(医療)アウトリーチ(生活・教育)
激しいパニックや自傷がある×
昼夜逆転が激しく体調が悪い
家族以外との会話がない
勉強の遅れが不安×
外出するきっかけが欲しい
進路に迷っている×

5. 不登校・発達障害の子供を持つ親御さんへ伝えたいこと

引きこもり支援において、最も避けたいのは「親御さんだけで抱え込むこと」です。

子供が訪問を拒否することを恐れて、支援をためらう方もいらっしゃいます。しかし、プロの支援者は「拒否されること」も想定内です。最初はドア越し、あるいはLINEのやり取りから始めることもあります。

「訪問看護」で心の安定(土台)を作り、「アウトリーチ」で社会への一歩(橋)を架ける。

この2つは対立するものではなく、必要に応じて両方を組み合わせて活用することも可能です。


6. まとめ:一人で悩まず、まずは「訪問」のノックを

子供の引きこもり解決には時間がかかります。しかし、適切な支援の手が入ることで、状況は確実に動き出します。

  • 「病気や体調の不安が強い」なら、まずは訪問看護を。
  • 「社会との接点を作り、自立を目指したい」なら、アウトリーチを。

高卒支援会では、これまで多くのアウトリーチを通じて、数々の子供たちが笑顔を取り戻す瞬間に立ち会ってきました。お子さんの今の状態にどちらが適しているか、迷われた際はぜひ一度ご相談ください。

ご相談はこちら

来所面談予約フォーム – 認定NPO法人高卒支援会

予約フォームの流れ 1 予約カレンダーからご希望の日を選択してください。 2 ご希望の時間帯を選択してください。 3 フォーム欄に沿って相談内容をご入力ください。 4内容をご確認の上、予約ボタンを押してください。ご予約完 … 来所面談予…

kousotsu.jp

03-5937-0513

タイトルとURLをコピーしました