高校生の不登校、「様子を見る」だけで本当に大丈夫?
「しばらく様子を見ましょう」と言われ、不登校の高校生に対して何もせず時間が過ぎてしまうケースは少なくありません。
しかし、高校生の場合「様子を見る期間」が長すぎると、留年や進学、進路への影響が大きくなることをご存じでしょうか?
高校生活は義務教育とは異なり、出席日数や単位取得が直接進級に関わるため、様子見が長引くと「留年確定」や「退学」の選択を迫られることもあります。
本記事では、「様子を見る」だけで良い時期と、具体的な行動が必要なタイミングについて、詳しく解説します。
「様子見」が長引くと学校復帰がさらに難しくなる?
高校生の場合、不登校の期間が長くなるほど、学校に戻る心理的ハードルと学力的なハードルが高くなります。 「久しぶりに教室に行くのが怖い」「友人や先生に何を言われるか不安」「勉強についていけない」という気持ちが強くなり、結果的に「戻りたいけれど戻れない」状態に陥る生徒が多いのです。

転校するタイミングでの違いは?
まず、東京都の例でいうと都立高校は、年3回程度の転編入試験があります、
このタイミングを逃すと、半年以上在籍校で過ごす必要があり、退学すると、学籍が切れる・留年が確定するなど、進学に不利になる可能性があります。
仮に私立の通信制高校に転校する場合でも、時期が遅くなればなるほど、取れる単位数が減り、その後の進学でも不利になることがあります。
様子見が長すぎた場合に起こる問題
1. 留年が確定し、進学に不利になる
「1年くらい様子を見れば、また学校に戻れるかもしれない」と考える保護者も多いですが、高校では1学年のうちに取得すべき単位数が決まっています。
留年すると「同じ学年をもう一度やり直す」必要があり、同級生と学年がずれることへの心理的負担や、大学受験や就職活動への影響が大きくなります。
2. 自信を失い、ひきこもり化するリスク
長期間の不登校は、「自分はダメだ」という自己否定感を強めます。
「留年した自分を見られたくない」「また友達に会うのが気まずい」と感じ、最悪の場合、ひきこもり状態に進行してしまうこともあります。
3. 転校の選択肢が限られる
また、通信制高校やサポート校の場合でも、学籍が切れてしまうと単位が引き継げないケースがあり、
留年や卒業延期につながります。
留年前にできる具体的な対応策
1. 在籍校で現状を確認する
まずは、担任や進路指導の先生に出席日数・単位状況を確認しましょう。
「あとどのくらい出席すれば進級できるか」を把握することが大切です。
2. 転校や通信制高校の選択肢を早めに検討する
都立高校の転編入試験は年3回しかありません。空き状況を確認し、早めに動くことが重要です。
→東京都教育委員会
通信制高校やサポート校であれば、学籍を切らさずに転校できる場合が多いため、留年を回避できる可能性があります。
3. 専門家に相談する
転校や学籍の管理は複雑で、保護者だけで判断するのは難しい場合があります。
▶【無料相談はこちら】

【まとめ】様子見だけで終わらせない、未来につながる行動を
高校生の不登校は、様子を見る時期と行動を起こす時期を見極めることが重要です。
「留年が決まってから」では選択肢が限られてしまいます。
早めの相談と情報収集が、本人の未来を大きく変えます。
まずは、できることから一歩踏み出しましょう。