引きこもりで子どもにどう接したらいいかわからない。
引きこもりに高校卒業後になるとどうなるの?
引きこもりで悩み、解決をしたいと思っている方に向けて、
引きこもりから3か月で外に出て解決することができた高校卒業後20歳の男の子の事例でブログを書いていきたいと思います!
今回は通信制高校に進学して高校卒業資格を取得したはいいもの、
進路未定でそのまま引きこもりの状態に。
1年間ほぼ自室で過ごしており、どうしていいかわからないという状態でした。
結果から先にお伝えします。
本人へのアプローチから3か月で家を出て、進路実現のために動き出し、解決ができました。
それでは、なぜうまくいったのか?について順番に書いていきたいと思います。
両親との相談、両親の方針の一致が引きこもりでは大事!
引きこもりの支援、解決で訪問相談が有効ということは、文部科学省の引きこもりのガイドラインにも記載があります。
引きこもりの長期化を防ぎ、解決に導く。
そのためには、可能な限り早く本人に今から取りうる選択肢や、将来に目を向けてもらいたい・・・
ただ、その話をご両親だけで進めることは非常に難しいケースが多いです。
高卒支援会の訪問支援(アウトリーチ支援)が上手くいく理由は、実際に行うまでにいくつかのステップにあります。
まず、いきなりお家にお伺いするということは行っていません。
本格的に長期で訪問するまでに以下のステップがあります。
①両親面談、本人の状況確認
②訪問相談の方針・進め方の説明
③初回訪問
④継続訪問(4回)
⑤本格的な継続支援
① 両親面談 本人の状況確認
お父様、お母様どちらか一方だけではだめ。
必ずお父様も一緒に参加していただき、面談を実施します。
(遠方の方は、オンラインでも対応しています。)
大きな理由として、ひきこもりや、不登校の状態のご家庭では、「お父様の関わりが薄い」、「どこか他人事」「お母さんだけが対応している。」
上の例のように、ご両親同士がうまくコミュニケーションを取れていないのに、塞ぎこんでいる本人と話をして今後の方針や、進路を決めていけるはずがありません。
では、どうしたらいいのか?
その解決の一歩として、家族全体の問題として当事者意識を持ってもらいます。
今回紹介する高校卒業後の引きこもり20歳の男の子以下(A君)のご両親は、お父様の関わりは幼少期は仕事の関係上少ない面があったが、現状引きこもりになり始めてからは積極的にコミュニケーションを取り、関係は良好という状態でした。
といった不満がお母様にたまっていて、家の雰囲気が悪いということがあります。
「きっかけがない」のが一番困っていた部分になります。
②方針・進め方の確認
よくあるのが、お父さん、お母さんどちらか一方がこのまま待ち続けてもまずいのではないか?と思っているパターン
もう一方は言っても仕方ない、本人が動き出すまで待とう。など意見の不一致があることです。
高卒支援会の訪問支援は、本人とコミュニケーションを趣味やゲームなどを通して仲良くなった後に、生活支援や現状から取り得る選択肢の話を徐々に具体的にしていく方法をとっています。
信頼関係やある程度の人間関係がないと中々こちらの話が通じないからです。
この場合、両親の意見の一致が無いと、出された選択肢に対して、説得力がなくなったり、本人もどうしていいか分からなくなるということがあります。
また、先ほど本人との信頼関係の話をしましたが、相談員とご両親の信頼関係も非常に重要です。
子どもは親の様子や口ぶりなどから、その人をどう思っているかなど敏感に感じ取りますので、ご両親とうまく信頼関係を築くのが引きこもりの解決への第一歩だと考えています。
引きこもり初回訪問
引きこもりの初回訪問に関しては必ず職員が訪問すること、連れ出し業者のように無理やり連れだすことはないことを伝えてもらっています。
どのように伝えるか?
タイミングは?
伝えた後の親の態度はどうしたらいいか?
など細かい部分についても引きこもりの相談の場合1つ1つ丁寧に打合せをしていきます。
引きこもりの解決を目指す相談はこういった細やかな話し合いがとても重要です。
たとえ、返事がなくとも、きちんと話をしてもらうというのが第一歩になります。
もちろん、嫌がる場合が多いですが、場合によっては何回も必要性を両親からきちんと説明してもらい会いに行きます。
初回時は必ず、お父さん、お母さん両方にご自宅に居てもらいます。
どちらか一方だと、家にいるどちらか一方のみの考えで呼んだと思われるからです。
引きこもりの場合、実際にそれでも会ってもらえない場合もあります。
実際にA君の場合は、最初の訪問時にはトイレに籠ってしまっていて、スムーズに会えたわけではありませんでした。
(後に聞くと、緊張するとお腹が痛くなることがよく今までもあったとのこと。)
最初はトイレのドア越しに自己紹介でした。
その後、下のリビングで待っているから、少しでも話せないか?
ということのみ伝えて、下で待つこと15分。
結果、無事降りてくれて話をすることができました。
最初に話した内容は、最近やっているゲーム、ポケポケに関して。
ちょうどお互いに始めたばかりで、共通の話題でかなり盛り上がりました。
初回はとにかく共通項だったり、お互いにわかるものが必要です。
本人とコミュニケーションが取ることで、引きこもりの解決の足掛かりとします。
本格的な話に初回からなることはほぼありませんが、年齢や状況によって臨機応変に対応することが多いです。
関係性を持つ人を増やす(引きこもり継続訪問)
訪問相談を行っていくうえで、高卒支援会の訪問の場合、本人に対して、現状の確認や改善案、引きこもっている人からする敬遠したくなる話。
進路や先のことについて真剣に話す機会を必ず設けます。
その場合、本人が直視したくない現実を言語化して、伝えるといった役回りも必要になります。
しかし、1人で支援をしていると、本人とコミュニケーションを取れなくなる恐れがあります。
そこで、高卒支援会では継続訪問を4回まず1セットとします。
また、2名のスタッフと交流ができるように対応しています。
1名は必ず経験豊富な職員。もう1名は人や状況にもよりますが、同じような引きこもり経験をした高校生や大学生の学生インターンにコミュニケーションを取ってもらう場合があります。役割分担をしながら、徐々に意識を外、未来に向けてもらうような訪問支援を実践しています。
A君の場合、次編を書いてくれる根本先生が本人に対して優しく寄り添う役。
反対に、大倉のほうが後々現実的な選択肢に関して本人と話をしていく計画で支援をスタートしました。

また、この4回の間でご両親との再面談を行います。
過去の深堀、現状の確認、改善点など常に確認が必要になります。
こうした、上の図のように、ご両親へのサポートも同時に並行して行うこと。
それが、ご家族とも信頼関係を構築につながります。
一方的に指示を与えるのではなく、
一緒に引きこもりの問題に対してどうしていくか?
考えていく支援の当事者になってもらうこと!
具体的に言うと、家族全員の当事者意識が大事だと思っています。
A君の事例でいうと、家族の当事者意識が解決理由に深くかかわってきますので、次編以降で書いていきます。
引きこもりでお悩みの方、訪問相談に興味がある方
前編では実際に訪問支援を行うまでの過程を主に書いていきました。
次編では、その後Aくんと具体的にどのような話をしたかを書いていきます。
少しでも内容で気になるという方は、以下リンクよりご相談が可能です!
是非お問い合わせください!
https://kousotsu.jp/raishomendan/